リースバックとリバースモーゲージのちがい
不動産売却をお考えの際に、「リースバック」という仕組みがあることをお伝えいたしましたが、「リバースモゲージ」という仕組みがあることもご存知でしょうか。
ここではリースバックとのちがいをみていきます。
リバースモーゲージとのちがい
「リバースモーゲージ」とは自宅を担保に金融機関や自治体などからお金を借り、一般的に契約者の死亡後に自宅を売却してその代金から残債を一括返済する仕組みのことをいいます。
直訳すると「リバース=逆」「モーゲージ=抵当・抵当権」という意味で、1980年代に一部の自治体が始めた融資制度が日本における最初のリバースモーゲージといわれています。
近年、高齢化を受けて老後の住まいの活用という点から大きく注目されています。
「リースバック」は自宅を売却して現金化、売却後も住み続けることができるサービスであるので、住み続けられるという点では相違はありませんが、所有者が変わるかどうかが大きな違いといえるでしょう。
では、リースバックとリバースモーゲージの使い分けはどのような点に注目するべきでしょうか。
一つの目安となるのが所有している方の年齢です。
リースバックの場合は、買い戻しが可能です。
したがって、近い将来大きな収入の目途が立っていれば、買い戻しを見据えてリースバックを利用することが有効といえます。
このようにリースバックは、買い戻しを考えるという意味で、若い人向きと考えられます。
リバースモーゲージは、60歳以上など年齢制限がある場合が多く、ほとんどの商品が高齢でないと利用できません。
そのため、利用目的は、老人ホームへの入居費用といった老後生活を安定させるためなどといったことが中心となっています。
また、返済は死亡後に一括なので毎月の生活に影響がありません。
したがって、リバースモーゲージは最終的にその不動産を債権者にあげてもいいという場面での高齢者向けといえるでしょう。
こちらの場合は、死亡時に返済することが前提となるので、生存中に融資枠を使い切ってしまうこともあり得るという点で注意が必要です。
また、リースバックと違い、物件の所有権は移行しないので固定資産税の納税義務もそのままになります。
相続人がいる場合にはリバースモーゲージ利用に際しては相続人の同意をきちんと得ることも重要なことの一つです。
リースバックとリバースモーゲージの比較表
リースモゲージは、リースバックに比べると制限があることが多いですが、条件に合わなかったからという理由で選ぶのではなく、自身の状況をきちんと整理し、必ず複数の会社から見積もりを取るなど、比較検討したうえで利用するサービスを決めることが大切です。